再リスケをするために必要な3つのこと

再リスケ

大口の取引先からの受注が減ってしまい、売上が大幅に減少してしまった。

そのため、半年前に銀行と交渉したところ、半年間のリスケを認めてもらうことができた。

ただ、4ヵ月間頑張って取引先の開拓にあたってみたものの、思うように新規取引先の開拓ができず売上の回復までには至っていない。

再来月にはリスケの期限が来てしまうため、来月辺りには再リスケの交渉をしなければ資金繰りはすぐにショートしてしまう。

そこで、本日は銀行から再リスケを認めてもらうために必要なことをご説明していく。

弊社が実際にクライアント様にお伝えしている内容をご説明していく。

1.再リスケになる原因

まず、リスケをしてもらう期間として多いのが半年もしくは1年である。

リスケを半年か1年認めてもらって、その間に業績が改善でき、通常返済に戻せることがベストであるが、正直なところ銀行も半年や1年で業績が回復できる可能性は低いと考えている。

業績が悪化する理由はいろいろとあるが、外部環境による業績悪化が原因の場合、業績を改善するには時間がかかる。

では、なぜ銀行は半年もしくは1年でリスケの期間を設定するのかというと随時、業績の改善度合いをチェックするためである。

銀行としてはできるだけ早くリスケを解消してもらえればそれに越したことはないため、初めから2年や3年といったリスケ期間には設定しないのである。

ただし、リスケを依頼する側としては再リスケになる原因を外部のせいばかりにするのではなく、当初の契約通り返済ができないことを反省し、経営改善に向けて努める義務がある。

2.再リスケを成功させるために必要なこと

では、ここからは再リスケを成功させるために必要なことをご説明していく。

2-1.試算表で経営改善計画書の進捗を説明する

当初、リスケを依頼した際に経営改善計画書を作成し銀行に提出していると思うが、再リスケを交渉する際は、まず経営改善計画書の進捗状況を説明する必要がある。

もし、まだ経営改善計画書を作成していないならば、再リスケの交渉までに作成した方が再リスケに応じてもらえる可能性は高くなる。

経営改善計画書の進捗状況を説明する際は、直近の試算表を必ず用意する。

試算表が必要な理由としては、経営改善計画書の計画通りに経営改善を実行していることはもちろん確認されるが、それが業績にどの程度影響しているかを銀行は試算表で確認するからである。

経営改善計画書通りに経営改善しても、すぐに数字に反映されないことも多いが、業績が改善しているかどうかをみるために直近の試算表は必要となる。

2-2.経営改善計画書通りに行動する

再リスケを成功させるためには、経営改善計画書通りに改善計画を実行していることを銀行に説明する必要がある。

経営改善計画書通り実行していない場合は再リスケができないこともある。

経営改善計画書通り実行しても、すぐに成果が出ないこともあるが、まずは計画通り実行しているということを銀行に示す必要がある。

その上でこのまま、計画書通り経営していけばいいか、もしくは少し修正した方がいいのかなどを銀行と相談すしていく。

私の経験では売上を回復させるための施策を取り組んで、成果があがるまでの期間として最低でも半年程度かかっていることが多い。

そのため、すぐに諦めずまずは経営改善計画書通りに実行していくことが重要である。

2-3.資金繰り表で今後の資金繰りを説明する

再リスケを成功させるためには、今後の資金繰りを説明する必要がある。

業績が改善していないのであれば、資金繰りにも余裕がないはずである。

そのため、引き続きリスケをした状態の資金繰り表を作成し、銀行に説明すると再リスケを認めてもらいやすくなる。

資金繰り表の作り方についてはこちらの記事「【エクセルのフォーマット付き】初心者でも1日で資金繰り表の作り方がわかる6つの手順」で詳細に説明しているので参考にしてほしい。

資金繰り表を作成することで、返済ができるのかできないのかが銀行にも判断ができるため、再リスケした場合の資金繰り表を作成する必要がある。

3.再リスケする際の注意点

再リスケをする意味は業績を改善していくために行う。

ただ、再リスケをするにあたってやり方を間違えると再リスケの効果が薄れてしまうことがある。

ここからは再リスケをする際の注意点をご説明していく。

3-1.業績が回復していないなら、引き続き返済額ゼロで依頼する

現状、返済額ゼロでリスケをしている場合、業績があまり回復してないのであれば、引き続き返済額ゼロで再リスケの交渉をする必要がある。

それは、業績が改善していないのに返済額を増やして再リスケをしても、資金繰りが厳しくなることがあるからである。

長期借入金の返済原資は当期純利益+減価償却費から計算されるため、利益が大きく回復していないのであれば、返済額は引き続きゼロで銀行と交渉することが重要である。

3-2.金利を引き上げられそうになったら現状維持で交渉する

再リスケを依頼する際に銀行から金利の引き上げを要求されることがある。

引き上げの幅は銀行によって違うが、概ね0.2%前後で引き上げを言ってくることが多い。

金利の引き上げに応じてしまうと借入金額にもよるが、支払利息が大きく増加してしまうことがある。

支払利息が増加すれば再リスケをしても効果が薄れてしまう。

そのため、金利の引き上げを銀行から言われても簡単には飲んではいけない。

そもそも銀行が金利を引き上げる理由としては、リスケをすると貸倒れリスクが増加し不良債権に分類される可能性があるからである。

ただし、経営改善計画書を作成してきちんと実行していれば不良債権に分類されないと金融庁も認めているため、再リスケをするからといってそれだけで金利を引き上げる理由にはならない。

そのため、金利の引き上げを銀行から言われた場合はしっかりと交渉し、金利は現状維持で対応してもらうことが、経営を改善していくには必要である。

3-3.経営改善計画書の達成率は80%を維持する

再リスケをしてもらうには経営改善計画書の売上や利益目標などの数値目標は、最低80%は達成していなければならない。

計画の80%を達成していなければ、不良債権に分類されてしまい金利も引き上げられてしまう可能性もあるからである。

そのため、経営改善計画書の目標数値は80%以上を達成し経営を改善していく必要がある。

まとめ

再リスケになる原因は業績の回復が半年や1年ではできないことが多いからである。

ただし、外部のせいばかりにするのではなく、経営改善に努めていかなければならない。

再リスケを銀行に認めてもらうためには

  • 試算表で経営改善計画書の進捗を説明する
  • 経営改善計画書通りに行動する
  • 資金繰り表で今後の資金繰りを説明する

ことが重要である。

再リスケをして経営を改善していくためには、業績が回復していない場合、引き続き返済額はゼロで交渉する。

また、金利の引き上げについては現状維持で対応してもらうよう交渉する。

再リスケを継続してもらうのに一番大事なことは経営改善計画書をしっかりと実行し、数値目標の80%をクリアして経営を改善していくことが重要となる。