ファクタリングの入金日について知っておく2つのパターン

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銀行に追加融資の申し込みをしたが、これ以上融資できないと断られてしまった。

仕入れ先への支払いや従業員への給与の支払いが迫っており、あまり時間的な余裕がない。

知り合いの経営者から、ファクタリングという資金調達方法があることを知ったが、 入金日までどれくらいかかるのかはわからなかった。

そこで、本日はファクタリングの入金日についてご説明していく。

弊社がクライアント様に実際にご説明していることをお伝えしていく。

 

まず、弊社ではファクタリングをする前にリスケをおすすめしている。

リスケとは銀行の毎月の返済額を減らす方法で、毎月の返済額をゼロや減額することができる。

リスケを先におすすめしている理由は、ファクタリングに比べ手数料が大幅に安いからである。

もし、まだリスケをしていない場合は、先にリスケを検討してみてほしい。

1.ファクタリングは入金までが早い

まず、ファクタリグとは売掛債権を売買して資金調達を行う方法である。

ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2種類があり、どちらを選ぶかで入金日までの日数が決まってくる。

2社間ファクタリングでは、申し込みから1日~5日程度で資金調達できることが多い。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングでは事業者とファクタリング会社との売買契約が成立すれば、最短で即日で資金調達できることもある。

3社間ファクタリングでは、申し込みから10日~20日程度で資金調達できることが多い。

3社間ファクタリングでは、売掛先(取引先)の承諾が必要なため、資金調達までの日数が2社間ファクタリングよりも時間がかかる。

3社間ファクタリング

大手企業などであればファクタリングの承認について社内の許可をとらないといけないことが多いので、3社間ファクタリングでは2社間ファクタリングよりも資金調達までの日数がかかるのである。

2.ファクタリングは手数料が高い

2社間ファクタリングの方が、資金調達までの日数が短いなら2社間でファクタリングをしたいという方も多い。

ただし、注意していただきたいのが2社間ファクタリングは申し込みから入金までが早い代わりに手数料も高い。

下図が2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの手数料率の比較である。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い

例えば、500万円分の売掛金を買い取ってもらえた場合、2社間ファクタリングでは1回につき手数料50万円~100万円(10%~20%)程度がとられてしまう。

3社間ファクタリングであれば、1回につき手数料5万~50万円(1%~10%)程度で抑えることができる。

ファクタリングの手数料については、ファクタリング会社によって変わってくるため、安い手数料でファクタリングをできた方がいい。

3.他社と相見積もりをとることが大事

ファクタリングの手数料は、同じ2社間ファクタリング・3社間ファクタリングでもファクタリング会社によって大幅に変わってくることがある。

それは、ファクタリングはここ5年程度で一気に市場が伸びており、新規参入業者も増加しているからである。

新規参入のファクタリング会社は顧客を確保しようとして、安い手数料で行っていることもあるため相見積もりをした方がいいのである。

当初、ライバルが少ない時はファクタリング会社も、言い値で売掛債権を買い取ることができていたが、ここ数年で一気にライバル会社が増えたため、徐々にファクタリング業界全体の手数料率が下がってきている。

ファクタリングを利用する側からすれば、手数料が安い方がいいため、ファクタリングを利用する際は複数のファクタリング会社へ相見積もりをすることが重要である。

4.資金繰り表を作成しておくことが重要

ファクタリングの利用を検討している中小企業は、支払いまでの期日が迫っている場合もある。

そのため、相見積もりをせずに高い手数料のファクタリング会社で申し込んでしまうことも少なくない。

時間的に切羽詰まっていれば、相見積もりをする余裕がなくなってしまうので、そのまま問い合わせをしたファクタリング会社に申し込みをしてしまうのである。

1回目で利用してしまうのはしょうがないとして、今後は資金繰り表を作成し切羽詰まらないように資金繰り対策をしておくといい。

資金繰りが切羽詰まってしまう原因は急に入金が遅れるということもあるが、「どんぶり勘定」で経営しているケースがほとんどである。

万が一、資金ショートを起こしてしまうと倒産に繋がってしまうため、資金繰り表は作成した方がいいのである。

資金繰り表を作成しておけば、いつ資金がショートするかを予想することができる。

予想ができれば、前もって資金繰りの対策を考えることができるので、ファクタリングの相見積もりをする余裕も生まれる。

相見積もりをするかしないかで、手数料に大幅な差がでることも多いため、事前に資金繰り表を作成していた方がいい。

資金繰り表の作り方については、こちらの記事「【エクセルのフォーマット付き】初心者でも1日で資金繰り表の作り方がわかる6つの手順」で詳細に説明しているので参考にしてほしい。

まとめ

ファクタリングは、申し込みから入金日までの日数が早いことが特徴である。

2社間ファクタリングで1日~5日程度、3社間ファクタリングで10日~20日程度となる。

ファクタリングの入金日は2社間ファクタリングの方が早いが、その代わりに手数料が1回につき10%~20%程度とられることが多い。

3社間ファクタリングでは、2社間ファクタリングよりも入金日は遅いが、手数料は1%~10%程度と2社間ファクタリングよりも安い。

また、ファクタリング会社によって手数料が大幅に変わってくることもあるので、相見積もりはするべきである。

いつ資金が足りなくなるかを資金繰り表で予想し、時間的に余裕をもって資金繰り対策を行うことで、高い手数料のファクタリング会社で申し込んでしまうリスクを軽減することができる。

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田烏武

代表取締役株式会社 田烏経営研究所
大学卒業後、地元の地方銀行に入行し中小企業、個人事業主向けの融資業務を担当する。 業績悪化先に対する返済条件のリスケジュールを毎月のように行う。 数多くの業績悪化先の特徴を見る中で、資金繰りが悪化する原因についてわかるようになる。 世の中の中小零細企業の資金繰り改善を目指すため独立。 得意分野は業績悪化先に対するリスケの実行支援。

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