銀行の返済をリスケするための4つのこと


銀行

売上が急激に減少した場合、資金繰りは一気に苦しくなる。

対策を何もしないと最悪会社が倒産してしまうこともある。

ただ、現状の売上では銀行の返済をしていくのが厳しい。

このような場合、銀行の返済を減らすリスケという方法があるが、どのように銀行と交渉していいのかわからない経営者も多いだろう。

そこで本日は銀行の返済をリスケする方法をお伝えしていく。

弊社が実際にクライアント様にお伝えしている内容をご紹介していく。

1.リスケとは

リスケとは銀行への毎月の返済額を減らすことができる方法である。

例えば、毎月の返済額が100万円ある場合、返済額を50万円やゼロにすることができる。

リスケをすることの一番のメリットは返済額を減らすことにより、資金繰りが改善できることである。

リスケのデメリットとしては、リスケが解消されるまでは基本的に新規の融資がうけづらくなることである。

2.銀行の返済をリスケする手順

では、ここからは銀行の返済をリスケするための手順についてご説明していく。

2-1.書類の準備

銀行の返済をリスケするには下記の書類を作成しなければならない。

  • 直近の試算表
  • 資金繰り表
  • 経営改善計画書

試算表は現状の業績を確認してもらうために必要となる。

リスケを依頼するということは売上か利益が減少していることが多いため、その説明をするために試算表を持参し、現在どのような経営状況なのかを説明する。

試算表については税理士に作成してもらったものを持参すればいい。

 

資金繰り表はリスケしないと、今後資金ショートを起こす可能性があることを銀行の担当者に伝えるために必要となる。

資金繰り表はリスケをした場合と、リスケをしなかった場合の2通作成するとわかりやすい。

リスケをしても資金ショートを起こしている場合は、経費削減などの他の対策も盛り込んだ内容の資金繰り表を作成する。

資金繰り表の作り方はこちらの記事「【エクセルのフォーマット付き】初心者でも1日で資金繰り表の作り方がわかる6つの手順」で詳細に説明しているため参考にしてほしい。

 

経営改善計画書はリスケを認めてもらう上で一番重要な書類となる。

リスケを認めてもらうには今後どのように経営を改善していき、通常の返済に戻していくのかを銀行に示さなければならないからである。

経営改善計画書を作成する上で大事なことは明らかに達成できそうな計画を作らないことである。

明らかに達成不可能な経営改善計画書を作成して、達成できなかった場合は銀行からの評価は下がるため、実現可能性の高い経営改善計画書を作成する必要がある。

2-2.銀行の担当者と交渉

書類の準備ができたら、銀行の担当者と交渉する。

複数の銀行から借入がある場合は、借入が一番多いメインバンクに最初に交渉した後に他の銀行に交渉にいく。

交渉をする際のポイントとしては

  • 返済が苦しくなった理由を説明する(試算表)
  • 現状のまま返済を続けたらどのようになるのか説明する(リスケ前の資金繰り表)
  • いくら返済を減らす必要があるのか説明する(リスケ後の資金繰り表)
  • いつまで返済を減らすかを説明する(経営改善計画書)
  • どのように経営を改善するかを説明する(経営改善計画書)

である。

2-1でご説明した書類とあわせて上記のポイントを抑えて交渉することでリスケを認めてもらう確率が高くなる。

銀行とのリスケの交渉方法については、こちらの記事「リスケの交渉を成功させるために知っておくべき5つのこと」で詳細に説明しているため参考にしてほしい。

2-3.銀行がリスケ承認

銀行との交渉が成功したら、リスケの承認となる。

このとき保証協会付きの借入をリスケする場合は、保証協会の承諾を得られてから銀行が承認する流れとなる。

保証協会付きの借入をリスケする場合は、こちらの記事「保証協会の融資をリスケする流れと3つのポイント」を参考にしてほしい。

2-4.リスケの実行

リスケの承認が得られたら、リスケの契約書を交わしてリスケが実行される。

リスケの申込をしてからリスケが実行されるまでの期間は1ヶ月から1ヶ月半くらいかかる。

リスケが遅れれば、その分資金が減っていくため、早めに行動することが重要となる。

3.銀行の返済をリスケする際の注意点

ここからは、銀行の返済をリスケする際に注意しなければいけないことをご説明していく。

3-1.他の銀行もすべてリスケをする

リスケをする際は借入をしているすべての銀行を同時にリスケしなければならない

これは銀行同士で不平等が出ないようにするためである。

そのため、一つの銀行だけリスケして、もう一つの銀行はリスケしないということはできない。

もし、これをやろうとするとリスケ自体を認められないことがある。

リスケをする場合は、日本政策金融公庫なども含めて借入がある金融機関をすべてリスケすることが条件である。

3-2.返済を少額でもする場合は按分にて返済をする

複数の銀行をリスケし、返済を少額でもする場合は、借入の按分によって返済をしていく。

これは銀行の融資している比率によって返済の取り分を決めるためである。

例えば下図のように、A銀行3,000万円とB銀行2,000万円の借入残高があり、これをリスケする場合、借入の按分によって返済額が決まる。

リスケをして毎月10万円の返済に減らすことができたとすると、返済額はA銀行6万円、B銀行4万円の返済となる。

融資按分

このようにリスケをするが、少額でも返済する場合は銀行の借入比率によって返済額が決まる。

3-3.保証協会付きの借入をリスケすると追加で保証料がかかる

保証協会付きの借入をリスケする場合は、下図のように追加で保証料がかかる。

追加保証料

保証料は借入金額によって変わってくるため、リスケをする際に保証料分は支払わなければならない。

3-4.リスケをしても銀行への利息は払い続けなければいけない

リスケをして毎月の返済額をゼロにすることができたとしても、銀行に利息は支払っていかなければならない。

保証協会付きの借入がある場合で利息の支払いもできなくなると代位弁済といって、保証協会が銀行に弁済する。

代位弁済になると担保に入れている自宅などがあると保証協会から売却をすすめられることがある。

3-5.リスケをすると金利を上げられる場合がある

リスケをした場合、銀行から金利の引き上げをいわれることがある。

金利の引き上げを実施されると、リスケをしても支払利息が増えてしまうため、資金繰りが苦しくなるため、金利の引き上げは簡単に飲んではいけない。

金利の引き上げをいわれた場合は、粘り強く交渉していく必要がある。

まとめ

銀行のリスケを成功させることで毎月の返済額を減らすことができ、資金繰りは大幅に改善する。

リスケを成功させるにはまず必要書類を作成する。

必要な書類は

  • 試算表
  • 資金繰り表
  • 経営改善計画書

となる。

銀行からリスケを認めてもらうには、必要な書類を作成し、ポイントを抑えた交渉をすることでリスケの成功確率は飛躍的に高まるであろう。