リスケの交渉を成功させるために知っておくべき5つのこと


リスケ 交渉

銀行の返済を減らすリスケという方法があることはわかったが、どのように金融機関と交渉していいのかわからない経営者も多いだろう。

もし、交渉が上手くいかなかったらリスケができなくなるため、資金ショートを起こしてしまう可能性もある。

そこで本日はリスケの交渉を成功させるポイントについてご説明していく。

弊社がクライアント様に実際にお伝えしている内容をお伝えしていく。

 1.リスケを成功させるための交渉術

では、ここからはどのように金融機関とリスケの交渉をすればいいのかご説明していく。

1-1.返済が苦しくなった原因を説明する

まず、リスケを依頼するということは金融機関に本来の返済契約を変更してもらうため、資金繰りが悪化した原因を説明することが必要である。

資金繰りが悪化した理由は口頭だけでなく、直近の試算表と一緒に説明すると現在の業績が悪化していることがわかるため、直近の試算表は持参するようにする。

資金繰りが悪化する要因で最も多いのが、売上の減少である。

例えば、売上のほとんどの取引をしている大口取引先が倒産などをして、取引がなくなってしまったケースの場合は試算表に売上が記載されているので、売上が去年と比較して〇〇円減少して利益も〇〇円減少したと説明するとわかりやすい。

1-2.現状のまま返済を続けたらどのようになるのかを説明する

返済が苦しくなった原因を説明したら、次は現状のまま返済を続けていくとどのようになるのかを説明する。

ほとんどの場合、そのまま返済を続けたら6ヵ月以内に資金ショートを起こすことが多い。

そのため、現状のまま返済を続けた場合〇ヵ月後には資金ショートを起こしてしまうと資金繰り表を使って説明するとわかりやすい。

資金繰り表の作り方についてはこちらの記事「【エクセルのフォーマット付き】初心者でも1日で資金繰り表の作り方がわかる6つの手順」で詳細にご説明しているので熟読してほしい。

このまま返済を契約通り続けると資金ショートを起こしてしまうということを、資金繰り表を使って説明する。

1-3.いくら返済を減らす必要があるのかを説明する

返済を契約通り続けると資金ショートを起こしてしまうということを説明したら、ではいくら返済を減らせば資金ショートを起こさずにすむのかを説明する。

ここでも返済を減らした後の資金繰り表を作成するとわかりやすいので、リスケ前とリスケ後の資金繰り表を作成するといいだろう。

リスケ後の資金繰り表を作成するといくら返済を減らせばいいのかが見えてくる。

ここで気をつけていただきたいのが、中途半端の返済額を言わないことである。

例えば毎月の返済が100万円ある場合、銀行から50万円ならリスケできますと言われたとしても、50万円減らしただけでは資金繰りが改善しないのなら、最初は0円で交渉するべきである。

中途半端にリスケをしてしまうと経営改善ができないことがあるため、返済額の交渉は慎重に行ってほしい。

1-4.いつまで返済を減らすかを説明する

返済額の交渉ができたら、いつまで返済を減らすかを説明する。

リスケをする際は6ヵ月ごとに見直しされることが多いので、まずは6ヵ月で交渉をする。

もし6ヵ月後に業績が改善できていない場合は引き続きリスケの交渉ができるため、初めから1年や2年のリスケを依頼しないように注意していただきたい。

1-5.どのように経営改善をしていくかを説明する

リスケの交渉の際、どのように経営改善するかの交渉が一番難しい所である。

どのようなことを行い経営改善をしていくのかを示すために、経営改善計画書を作成する必要がある。

経営改善計画書の中に必ず入れ込むのが経費の削減と売上向上策である。

経費削減の場合、役員報酬や人件費などの固定費を削減する施策が多い。

売上の向上の方法は業界や会社の特徴により、戦略は変わってくるが、そもそもリスケをする原因が売上の減少ならば、売上を増加させる施策も盛り込まなければリスケは解消できない。

リスケを解消するには売上を回復させる施策が必須になる。

経営改善計画書を使って経営を改善する施策を説明する必要がある。

リスケについてはこちらの記事「元銀行員が教える!1ヶ月で資金繰りを改善できるリスケという方法」でも詳細にご説明しているので参考にしていほしい。

2.リスケの交渉が失敗するケース

ではここからはリスケの交渉が失敗する原因についてご説明していく。

2-1.誠実に対応しない

まず、金融機関はリスケをすることは義務ではないということである。

こちらは本来の契約を変更してもらう立場であるため、誠実に対応しないとリスケを認めてくれないケースが多い。

私、自身も銀行員時代に経験したことであるが、リスケを依頼する際に経営者の方がまったく悪びれる様子もなく、むしろリスケして当たり前みたいな感じで話されることがある。

こうゆう誠実な態度で交渉しない場合、金融機関はリスケを認めないこともある。金融機関の担当者も人である。

リスケを行っても金融機関にはメリットはないし、手間はかかる。

その上、誠実な態度でない場合にはリスケをして経営改善のお手伝いをしたいと思わないのが普通ではないでしょうか。

そのため、リスケを交渉する際は卑屈になる必要はないが誠実な態度で交渉する。

2-2.借入があるすべての金融機関を同時に同じ条件でリスケしない

リスケをする前提条件として借入のある金融機関を同時に同じ条件でリスケをしないといけないルールがある。これは「他行一律同条件」と呼ばれる

これを無視してリスケをしようとすると必ず失敗する。

このケースが原因でリスケが失敗することは実はよくある。

例えば、A銀行でもうすぐ返済が終わる借入があるから、A銀行のものは返済を続けて、B銀行ではリスケをするといったことは、B銀行は絶対にリスケを認めない。

これは、B銀行の立場からすると何でうちだけリスケをしなければいけないのかということになる。

そのため、リスケをする場合はすべての金融機関を同時に同じ条件で行うことが必用である

2-3.必要書類を作成しない

リスケが失敗するケースとしてリスケに必要な資金繰り表や経営改善計画書などを全く作成しない場合である。

これは2-1誠実に対応しないに似ているがリスケを依頼する立場なのに、資金繰り表や経営改善計画書などを作成しないと、経営を改善する気がないと金融機関に判断されてしまうことがある。

そのため、書類の作成はしっかりと行う必要がある。

2-4.粉飾決算を行っている

リスケが失敗するケースとして粉飾決算を行っている場合である。

粉飾決算とは決算書を良くみせかけようとして嘘の決算書を作成することである。

これは金融機関を裏切る行為であり、下手をすれば詐欺として訴訟になる可能性もある。

粉飾決算を行っているということは今まで金融機関を騙し続けてきたことになるため、リスケが認めない金融機関もある。

ただし、金融機関によっては今後の対応しだいでリスケを認めてくれる場合もあるため、粉飾決算を行ったことについては深く反省し誠実に対応することを心がけるべきである。

ここまでがリスケが失敗するケースで多いものである。

失敗するケースで多いのは金融機関に対して誠実な対応をしていないことが多いため、まずは誠実に対応することを心がけるべきである。

3.有利な条件でリスケをする交渉術

ここからはより有利な条件でリスケができるための交渉術についてご説明していく。

3-1.金利を引き上げられそうになった場合

リスケをする場合、金利の引き上げを言われる場合がある。

概ね0.2%程度の引き上げを迫られる場合が多い。

金利が引き上げられると借入金額が多い場合、支払利息は大幅に増加してしまうため、粘り強く交渉する必要がある。

まず、金利を引き上げられる理由からご説明すると、リスケをすることにより貸倒れの確率が高くなる。

そのため、金融機関は倒産した時のために引当金を積まなければならない。

この引当金を積むと金融機関の利益が減ってしまうため、その代わりとして金利を引き上げるのである。

ただし、現在は経営改善計画書を作成していれば新たに引当金は積まなくてもいいため、金利も引き上げられる必要はない。

そのため、金利を引き上げられそうになった場合は、金利の引き上げる理由が引当金を増加することが理由なのか確認してみよう。

3-2.追加担保を求められた場合

金融機関からリスケをする代わりに追加担保を求められる場合がある。

その場合は、担保に入れるものがないと交渉しよう。

そもそも担保があれば、担保を入れて追加借入ができることが多い。

また、2-2.借入があるすべての金融機関を同時に同じ条件でリスケしないでご説明させていただいた通り、リスケをする場合はすべての金融機関を同じ条件でリスケしなければいけない。

そのため、片方の銀行に追加担保を入れて、もう片方は担保を入れないことはルール違反になるため、担保が入れられかった銀行からはリスケは認められなくなる。

そのため、リスケの交渉時に追加担保を求められても追加担保をいれてはいけない。

まとめ

リスケの交渉を成功させるためにはしっかりと手順を踏まえた上で誠実な態度で交渉していくことが必要である。

リスケの交渉を成功させるために重要なポイントをもう一度確認しておく。

  • 返済が苦しくなった原因を説明する
  • 現状のまま返済を続けたらどのようになるのかを説明する
  • いくら返済を減らす必要があるのかを説明する
  • いつまで返済を減らすかを説明する
  • どのように経営改善していくかを説明する

である。

リスケの交渉を成功させ、資金繰りを改善し、何とか経営を立て直していただきたい。

リスケの交渉をする際は本記事の内容を実践していただけるとリスケが成功する確率は格段にあがる。