ファクタリングの返済方法に関する4つのポイント

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ファクタリング 返済方法

銀行に融資を申し込んだが、すべて断られてしまった。

このままでは資金繰りがショートしてしまう。

知り合いの経営者から、ファクタリングという資金調達方法があると聞いたが、ファクタリングで資金調達をした後の返済方法がわからない。

そこで、本日はファクタリングを利用する際の返済方法についてご説明していく。

弊社がクライアント様に実際にご説明していることをお伝えしていく。

 

まず、弊社ではファクタリングをする前にリスケをおすすめしている。

リスケとは銀行の毎月の返済額を減らす方法で、毎月の返済額をゼロや減額することができる。

リスケを先におすすめしている理由は、ファクタリングに比べ手数料が大幅に安いからである。

もし、まだリスケをしていない場合は、先にリスケを検討してみてほしい。

1.ファクタリングの返済方法について

結論を先に言うと、ファクタリングの返済方法は、売買した売掛金で一括返済である。

そのため、売掛金以外で返済をすることはできない。

厳密にいえば、ファクタリングは売掛金の売買であり融資ではないので、返済とは意味合いが違う。

返済とは借りたものを返すという意味なので、すでに売買された売掛金はファクタリング会社に権利がある。

ファクタリング会社に権利がある売掛金を期日に一括で「支払いをする」といった方がいいのかもしれない。

今回はわかりやすくするために「返済」というワードを使う。

ファクタリングでは売掛先からの売掛金の入金日にすべて返済しなければいけない。

返済方法は3社間ファクタリングと2社間ファクタリングで異なる。

1-2.3社間ファクタリングの返済方法

3社間ファクタリングとは事業者、ファクタリング会社、売掛先(取引先)の3社間で行うファクタリング方法である。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングでは、ファクタリングをする際に売掛先(取引先)の承諾がいる。

それは、3社間ファクタリングでは売掛債権の支払いを直接、売掛先(取引先)からファクタリング会社にしてもらうからである。

つまり、3社間ファクタリングでは売掛先(取引先)から売掛金の支払期日にファクタリングを利用した事業者に支払うのではなく、直接ファクタリング会社に振り込まれるのである。

ファクタリングを利用した事業者は3社間ファクタリングの場合、直接返済をすることはない。

1-2.2社間ファクタリングの返済方法

次に2社間ファクタリングの場合をみてみる。

2社間ファクタリングとは事業者とファクタリング会社の2社間で行うファクタリング方法である。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングでは、売掛金が一旦、売掛先からファクタリングを利用した事業者に振り込まれる。

2社間ファクタリングでは売掛先(取引先)から振り込まれたら、すぐファクタリング業者へ返済しなければいけないのである。

3社間ファクタリングと2社間ファクタリングの返済方法の違いは、3社間ファクタリングが売掛先(取引先)から直接ファクタリング会社に返済してもらうのに対し、2社間ファクタリングでは一旦ファクタリングを利用した事業者に売掛金が入金され、入金があり次第ファクタリング会社へ返済するという違いがある。

2.分割返済はできない

ファクタリングは分割返済をすることはできない。

その理由は1章でご説明させていただいた通り、売買した売掛金の入金日に一括返済だからである。

分割返済をしようとすること自体がそもそも契約違反となり、もし分割返済をしようとした場合、損害賠償請求などを請求されることもある。

3.売掛金を流用してはいけない

3社間ファクタリングでは、売掛先から直接ファクタリング会社に返済してもらうため売掛金の流用はないが、問題は2社間ファクタリングの場合である。

2社間ファクタリングの場合は一旦ファクタリングを利用した事業者に、売掛金が入金される。

そのため、稀に入金された売掛金を仕入れや給与などの支払いに流用してしまう中小企業もある。

ただし、ファクタリングではすでに売買してしまった売掛金を自社の支払いに使うことは、横領である。

そのため、2社間ファクタリングを利用した際は、必ず売掛金の入金があり次第ファクタリング会社に返済をする必要がある。

ちなみに毎月の月次ベースで赤字の場合、このような事態になる可能性が高いので、ファクタリングを利用しても会社の利益が確保できるかをきちんと計算していただきたい。

基本的にファクタリングは手数料(2社間ファクタリングで一回あたり10%~20%、3社間ファクタリングで一回あたり1%~10%)が高いため、継続的に利用すると利益が残らないもしくは赤字幅が増えることが多い。

売掛金を横領してしまってファクタリング会社に訴訟を起こされたり、罪を問われてしまって経営者がいなくなってしまっては事業が存続できる可能性はさらに低くなる。

まとめ

ファクタリングの返済方法は、売掛金の入金日に期日一括返済となる。

3社間ファクタリングの場合は、売掛先(取引先)から返済してもらえる。

2社間ファクタリングの場合は、売掛金の入金があり次第、ファクタリング会社に一括返済をする。

そのため、ファクタリングでは分割返済はすることはできない。

また、2社間ファクタリングの売掛金を自社の運転資金に流用してしまうと訴訟を起こされたり、罪に問われることもある。

そのため、そのような行為は絶対にしてはいけない。

ファクタリングを利用して赤字にならなければ利用してもいいが、ファクタリングを利用して赤字になるのであれば、ファクタリング以外の方法を検討しなければいけないだろう。

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田烏武

代表取締役株式会社 田烏経営研究所
大学卒業後、地元の地方銀行に入行し中小企業、個人事業主向けの融資業務を担当する。 業績悪化先に対する返済条件のリスケジュールを毎月のように行う。 数多くの業績悪化先の特徴を見る中で、資金繰りが悪化する原因についてわかるようになる。 世の中の中小零細企業の資金繰り改善を目指すため独立。 得意分野は業績悪化先に対するリスケの実行支援。

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