経営悪化した時の3つの対応策

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コロナウイルスの影響で、売上が減少し、経営が悪化してきている。

このままいけば、いずれ資金繰りがショートしてしまう。

そこで、本日は経営が悪化してしまった時の対処法をお伝えしていく。

弊社が、クラアント様に実際にお伝えしている内容をお伝えしていく。

経営悪化の状態とは

まず、経営悪化の状態について、ご説明していく。

一般的に経営悪化の状態としては、赤字になってしまっている状態である。

経営悪化のパターンとして一番多いのが、

①売上減少

②赤字になる

③資金繰り悪化

の流れが一般的には、最も多い。

ただし、経営悪化の原因は、上記以外にもある。

売上が右肩上がりで増加していても、経営が悪化するケースがある。

例えば、このような流れである。

①売上増加

②同時に経費が売上以上に増加(採算悪化)

③赤字になる

④資金繰り悪化

となる。

売上が増加しても経営が悪化する場合は、売上以上に経費を使ってしまい赤字になってしまうことである。

つまり、経営悪化の状態は赤字になって、資金繰りが悪化する事をいう。

極端な話、売上が減少していても、売上減少に合わせて経費を減らし(採算を徹底し)、利益が出ている状態は経営が悪化しているとは言わない。

現に弊社のクライアント様で、以前よりも売上が減少しているにも関わらず、経費を削減し採算管理を徹底し、利益が出るようになって資金繰りが改善したケースは多々ある。

ただし、斜陽産業など市場環境が急速に悪化していて、年々、売上減少が進んでいる場合は、いずれ利益が出なくなり経営悪化する事となる。

では、具体的に経営悪化をした際の対処法をご説明していく。

1.経費を削減をする

経営が悪化している場合は、経費削減に取り組む必要がある。

先ほど、ご説明した通り経営悪化とは、本質的には赤字になって資金繰りが悪化する事である。

赤字というのは、当たり前ではあるが、経費が売上よりも多い状態である。

売上<経費 赤字

当たり前の事であるが、売上を経費よりも、多くすれば赤字は解消される。

売上>経費 黒字

そのため、経営が悪化した場合は、まず経費を削減する事が、効果的な方法となる。

経費の削減をする際は、まずは決算書、試算表を見て、何にいくら経費が使われているかを把握しなければならない。

そして、削減しても経営に影響が全く出ない経費から削減していく。

例えば、売上に結びつかない接待交際費などの経費を削減したりである。

無駄な経費を削減しても、まだ赤字の場合は、経費の項目で金額が大きい経費を削減するようにすると効果が高い。

業種によって、経費が多い項目は様々であるが、例えば、保険料の支払いが多い場合は保険を見直したり、広告宣伝費で費用対効果が悪いものは削っていく必要がある。

赤字になった場合は、役員報酬の削減をしていく事も効果的である。

中小企業の経営者の方は、経営が悪化して、資金繰りが悪化すると、帳簿上は役員報酬を計上しているが、そのお金をすぐに会社に戻し、実質、帳簿上の金額の役員報酬をとれていない事がある。

そのようなケースは、社会保険料や住民税なども余分に払っている事と実質同じであり、現状の財務状況から適切な役員報酬を設定し直すだけで、会社負担の社会保険料の経費が圧縮されて経費が削減できる。

経費削減のいい所は、実行すれば確実に効果が出ることである。

経費削減の注意点として、売上と連動している経費や会社全体のモチベーションが大幅に下がるような経費削減をしてしまうと、逆効果になる事もあるため注意が必要である。

2.採算管理の徹底

実は、経営悪化の要因で、商品やサービスなどの採算が知らず知らずのうちに悪化している事がよくある。

売上は右肩上がりに伸ばしているのに、経営が悪化してしまっているケースで特に多い。

売上を右肩上がりに伸ばしているのに、なぜ、経営が悪化してしまうのか?

それは、粗利率や利益率が下がっているからである。

粗利率が下がっているとは、安売りの状態になってしまっている状態である。

よくあるケースは、競合他社と価格競争になってしまった場合、売上がほしいため価格を下げてでも販売してしまうケースである。

価格を下げてしまった結果、粗利率は下がり、採算が悪化する。

利益率が下がるケースは、製造業、建設業などで、よくあるが、機械や社員を遊ばせておくくらいならば、利益が出なくても受注を取りにいくという場合である。

中には、赤字でも受注を取りにくる無謀な会社もある。

採算管理で大事な事は、下図のように自社の商品やサービスごと、又は受注ごとの粗利益や利益がいくら出ているかを把握する事である。

一般的に、価格競争では中小企業は大手企業に勝てない事が多い。

それは、大手企業は規模の強みを活かし、大量仕入れ、大量生産を行ってコストを安くすることができるからである。

価格競争に追随しようとすると、最後は体力勝負(お金を多く持っている会社が生き残る)になってしまう。

よって、大手企業に比べて経営資源が少ない中小企業の場合は、価格競争を回避し、採算管理をきちんとしていく事が重要である。

3.リスケをする

経営が悪化している場合は、銀行に融資を申し込んで当面の運転資金を確保する必要があるが、経営が悪化している場合は、銀行に融資を断られる事がある。

銀行から追加融資を断られた場合は、リスケを検討するといいだろう。

リスケとは、リスケジュールの略であり、銀行の毎月の返済を減らす方法である。

例えば銀行への返済が毎月100万円程ある場合は、毎月の返済をゼロにできる方法である。

これができれば、経営が悪化し資金繰りが悪化している場合でも、資金繰りは改善される。

銀行の返済をリスケする方法は、こちらの記事「元銀行員が教える!1ヶ月で資金繰りを改善できるリスケジュールという方法」で詳細に説明しているので参考にしてほしい。

4.売上を増やす

採算は悪化していないのに、赤字になってしまっている場合は、売上を回復させなければならない。

売上>経費 黒字

黒字の状態に持っていくためには、売上を増やさないといけないからである。

売上の減少要因で多いのは

①外部環境が悪化している

②営業が弱い

の2つが多い。

①の外部環境の悪化は直接、売上減少に繋がる。

例えば、リーマンショック、東日本大震災、コロナウイルスなど、大きな市場環境の変化になってしまう場合である。

他にも、技術革新が起こり市場自体が衰退するケースや、新たな法改正によって外部環境が悪化し、売上が減少するといったケースもある。

②の営業が弱いとなる。

営業と言っても既存のルート周りの営業と新規開拓の営業と2通りあると思うが、営業力が弱いとは後者の新規開拓の営業の事である。

経営学者のピーター・ドラッガーも、企業の目的は「顧客を創造すること」と言っている。

企業の目的に関しては、他にも様々な定義があるが、企業は「顧客がゼロ」では成り立たないので、新規の顧客を開拓する事は大事な事である。

新規顧客の開拓を怠ると、ある日突然、得意先から取引を打ち切られた又は得意先が倒産した場合に、売上が大幅に下がる事がある。

特に資金的に余裕がない中小企業の場合は、一気に経営が悪化し、倒産まで追い込まれる事がある。

そのため、常に新規顧客の開拓は必要である。

では、どのように新規顧客の開拓をしていくのかご説明していく。

4-1経営悪化の原因を分析し戦略と戦術をたてる

経営悪化の原因がわかれば、戦略を決めて戦術を考えていく

戦略とは、会社の方向性を決める事が大事である。

具体的には、どの市場で戦うのかという事である。

  • だれに売っていくのか
  • 何を売っていくのか

を考えることである。

戦略を考える上では、他社との競争を勝ち抜く上で、自社の強みを最大限活用する戦略が成功しやすい。

例えば、自社の強みが男性向けの商品が得意ならば、それを活かせる分野に絞ってほしい。

・男性の30代に強いので30代の男性にターゲットを絞る

・男性向け商品でよく売れているものに絞って販売する

・地域をお店の半径1キロ以内に絞って販売していく

などである。

経営資源が少ない中小企業の戦略で有効なのは、ターゲットを絞り込むことであり、ターゲットを絞り込むことにより、選択と集中が可能になり、大企業にも勝てる可能性が出る。

中小企業は人・物・金・情報・知的財産の経営資源が乏しいため、自社の強みを見つけ、ターゲットを絞り、そのターゲットに経営資源を集中させていくことが重要な考え方である。

戦術は、上記のターゲットにどのような方法で売っていくのかということである。

戦略を決めたら、ターゲットに対してどのような方法で販売していくかの戦術を決める。

戦術を決める際は絞り込んだターゲットに訴求しやすい販売方法をとっていく。

例えば30代の男性に販売するのであれば、スマホでのインターネットを使った営業方法は訴求しやすいなどである。

まずは、経営悪化を分析し、その対処法として会社の戦略と戦術を考えて実行していくことが重要となる。

まとめ

経営が悪化した対応策は、まずは「なぜ、経営が悪化したか」を分析する事が重要である。

そして、その分析結果を基に下記の必要なものを実行していく。

  • 経費の削減をする
  • 採算管理をする
  • リスケをする
  • 売上を増やす

この4つの中で最も難しいのが、売上を回復させるなので、ターゲットを絞り込み(戦略を立て)、ターゲットにあった販売方法(戦術)を実行していってほしい。

現在、経営が悪化している状況であれば、早めの対処が会社存続の鍵となってくる。

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田烏武

代表取締役株式会社 田烏経営研究所
大学卒業後、地元の地方銀行に入行し中小企業、個人事業主向けの融資業務を担当する。 業績悪化先に対する返済条件のリスケジュールを毎月のように行う。 数多くの業績悪化先の特徴を見る中で、資金繰りが悪化する原因についてわかるようになる。 世の中の中小零細企業の資金繰り改善を目指すため独立。 得意分野は業績悪化先に対するリスケの実行支援。

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