ファクタリングをやめるために必要な6つの方法

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コロナウイルスの影響で資金繰りが苦しかったため、ファクタリングを利用したが手数料が高過ぎるため、資金繰りがさらに悪化してしまった。

ファクタリングをやめたいが、ファクタリングをした分の補填ができなければやめることができない。

そこで、本日はファクタリングをやめるための方法をお伝えしていく。

弊社が、クライアント様に実際にご説明していることをお伝えしていく。

1.売掛先からの入金を早めてもらう

まず、ファクタリングは売掛金の早期入金をするサービスである。

なので、売掛先から入金を早めてもらうことができればファクタリングをしなくてもいい。

大企業などはすでに支払日などは決まっており、なかなか入金を早めてもらうことは難しいが、例えば業績のいい中小企業の場合は資金繰りに困っていないことがあるので、入金を早めてもらえるかもしれない。

もともと売掛先からの入金を早めることができないからファクタリングを利用しているのだと思うが、今一度、根本的に売掛先へダメ元で交渉してみる価値はある。

2.支払いを遅くする

ファクタリングを利用する目的は、仕入れ先への支払いや給与の支払いなどをするためである。

そのため、売掛金の入金があるまでの間、支払いを遅らせてもらうことができればファクタリングを利用しなくてもいい。

給与の支払いについては、遅らせると社員が辞めてしまう可能性があるためできないだろう。

仕入れ先については、まだ交渉は可能である。

もちろん、仕入れ先で支払いを遅らせると仕入れを止められてしまって、事業継続ができなくなる先については、支払いを遅らせることはできない。

ただ、仲がいい仕入れ先で資金繰りに困っていない中小企業があれば、支払いを待ってもらえる可能性はある。

入金を早めることができないのならば、支払いを遅らせることを検討してみる。

3.リスケをする

ファクタリングをやめるためには、会社のお金を増やす必要がある。

会社のお金を増やすには、収入を増やすか、支出を減らすことである。

リスケとは、銀行の借入の毎月返済をゼロや減額する方法である。

リスケは年利で最大4%以内で収まるため、ファクタリングよりは格段に安い。

リスケをすることで、毎月の返済の支払いが減り、支出が減るため資金繰りは改善する。

毎月100万円の返済がある場合、返済をゼロにすることで6カ月で600万円の支出を減らすことができる。

例えば、ファクタリングを毎月500万円しており、毎月の返済額が100万円あるのならば、リスケをして毎月返済額をゼロにしてもらうことで、5カ月でファクタリングをやめることができる。

この事例の場合は、リスケによって浮いた100万円を毎月、会社へ残し、ファクタリングする金額を500万円、400万円、300万円、200万円、100万円、0万円と減らしていくのである。

そのため、まだリスケをしていない場合は是非、リスケに取り組んでいただきたい。

リスケについてはこちらの記事「元銀行員が教える!すぐに資金繰りを改善できるリスケジュールという方法」で詳細に説明しているので参考にしてほしい。

4.ノンバンクや親族から借りる

ファクタリングをやめるためには、ファクタリングをした売掛金の補填をしなければやめることはできない。

その場合は、今一度ノンバンクや親族からの借入ができないかを検討していただきたい。

すでにノンバンクからの借入がある場合でも、返済がすすんでいれば再度借りられる可能性もある。

ノンバンクからの借入の金利は年利14%~18%程度がほとんどであり、ファクタリングに比べれば、格段に安い。

また、親族からの借入もすることができないか今一度、検討してみてほしい。

5.固定費を削減する

ファクタリングをやめるためには、固定費の削減をすることにより、徐々にファクタリングの額を減らしていくことができる。

固定費とは、家賃や人件費などの毎月必ずかかってくる経費のことである。

固定費を削減することにより、毎月の支出が減るため、削減して浮いたお金を会社へ残し、徐々にファクタリングをする金額を下げていく。

固定費で、一番削減効果が大きいのが人件費である。

人件費を削減することができれば社会保険料も安くなる。

ただ、事業継続ができなくなるくらい人件費を削減してはいけないので、その見極めは経営者自身の判断でしていただきたい。

6.最後は利益を増やすしかない

ファクタリングをやめるためには、毎月の利益を出して会社にお金を残し、徐々にファクタリングの金額を減らしていく方法がある。

上記1~5のすべての項目をすでに実行している場合は、最後は会社の利益を増加させていくしかないのである。

利益を増加させる方法は

  • 売上を伸ばす
  • 利益率を高める

ことである。

売上を伸ばすことと利益率を高めることを同時に実現することができれば、利益は格段に増加する。

もともと、ファクタリングをしなければいけなくなった原因は、売上が減少し利益が減り、資金繰りが苦しくなり、ファクタリングを利用するパターンが多い。

ということは、売上を伸ばし、利益を増やすことができれば、資金繰りは改善し、徐々にファクタリングの金額を減らすことができるのである。

まとめ

ファクタリングをやめるためには、ファクタリングをした売掛金の補填をする必要がある。

ファクタリングをやめる方法としては

  • 売掛先から入金を早めてもらう
  • 支払いを遅くする
  • リスケをする
  • ノンバンクや親族から借りる
  • 固定費の削減
  • 利益を増やす

となる。

最も難しいのが利益を増やすことであるが、利益を増やすことができれば、ファクタリングをやめることはできる。

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田烏武

代表取締役株式会社 田烏経営研究所
大学卒業後、地元の地方銀行に入行し中小企業、個人事業主向けの融資業務を担当する。 業績悪化先に対する返済条件のリスケジュールを毎月のように行う。 数多くの業績悪化先の特徴を見る中で、資金繰りが悪化する原因についてわかるようになる。 世の中の中小零細企業の資金繰り改善を目指すため独立。 得意分野は業績悪化先に対するリスケの実行支援。

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